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【鬼手仏心】哲山会のブログ

 三権を監視する社会問題被害者救済・告発機関

【新型コロナ】市中病院で検査、診療体制を【医師提言】

国は一般病院でPCR検査整備を
   新型コロナで医師提言 
気軽に陰性証明で経済回復
四種感染症に指定、諸悪の根源
ワクチン過信は禁物


 哲山会に協力していただいている医師から、政府が為すべき医療施策について提言をいただいた。
 市中の一般病院でPCR検査ができるよう国が機器を整備することで、大きなメリットがあることを指摘している。
 後半ではテレビ等で流されている誤った知識について正しい知見を提示しており、我々一般市民にも大いに役立つ内容となっている。

(以下、医師の書簡)

 コロナ感染が蔓延しつつあり、続報を書かせていただきます。
 
 無策な政府、自施設への補助金目当てで政府に忖度ばかりする専門家では、感染拡大は必然です。テレビ出演の専門家も医学的根拠のないデタラメを、さも真実のように語ります。

 感染メカニズムが解明された現在、根本的な間違いを是正し、当たり前のアメ(規制緩和)とムチ(強制力)を振るえば、医療崩壊も経済再開も簡単に解決します。


 ・感染抑制と経済再生のどちらを取るか

 これは的外れな質問です。感染を抑えたら経済は改善する。もちろん両取りです。

 GOTOトラベルで東京がやり玉に挙がるように、私の病院でも東京からの面会は断るべきと意見が出ました。
 大きな誤りです。医療者なら、どこから誰が来たかは問題でなく、安心して面会してもらえる工夫に知恵を絞るべきです。
 今まで通り感染対策を徹底し面会制限はしないと指導しました。病人にとって家族の励ましは闘病意欲の源で、医療者が最も大切にすべきもの。
 当たり前を重視すれば、すべきことは自ずと決まります。

 ちなみにGOTOですが、昼間人口、検査数などで補正すれば、東京も大阪も京都も患者発生数に大差はありません(東京除外はナンセンス)。
 見方を変えて東京には1400万人もの「非」感染者がいる、感染していない人が来てくれる確率は東京からがダントツに高い。
 だから優先的に東京の人を誘致しよう、という詭弁もなりたちます。
 どこから来たかでは問題でなく、どう行動するかが問われるのです。

 話はずれますが、フランス・パリでテロが頻発し日本からの旅行客が激減したとき、私は平気で出かけました。
 だって1200万人ものパリ市民はテロの中で日常を過ごしている。要はどのように対策を練るか、だけが問題を解決するのです。


・政府の対応

 ありえません。
 感染症が問題なのに経済再生大臣が指揮を執る。厚生労働大臣が無能だとしても、数を数えるだけ、自然終息を期待するだけ。
 感染と経済の手綱をとるべき安倍首相の会見に中身はなく、目先の大衆迎合策と責任逃れ、不祥事のごまかしに右往左往。
 感染がピークを過ぎた時期、非常事態宣言不適当との専門家提案を無視したことが表沙汰にならないよう、議事録なしと嘘までつく。そしてまた無駄なマスク配り。

 前置きが長くなりました。前回は個人の注意点を述べましたが、無能な指導者に導かれる日本が進むべき道を今回は示します。

 新型コロナ感染症は市中感染症だから市中病院・診療所で対応すれば良いのです。
 でも新型コロナを軽薄にも感染症法の四種感染症に指定したために、誰も何も対応できなくなった。 
 これが諸悪の根源です。

 どんな病気でも診断がつかなければ治療できません。抗原検査は感度低すぎ、抗体検査は感染治癒後にしか反応しません。
 PCR(あるいはLAMP法)ができなければ実質上診断はつかないのです。

 PCRには、バイオセーフティ・キャビネット(1〜300万円)、PCR反応装置(200~300万円)が必要なため、検査は2千円でできても代金は2〜4万円かかります。
 設備投資を支援すれば日本中どの病院でも1時間で結果がだせるのです。全国に拡がれば価格は1000円以下になります。
 2回ものアベノマスク予算250億円があれば1万施設に設備投資や検査研修を普及させられ、どの病院、診療所でも即日検査可能となるのです。

 感染症法は、PCRの際に熟練者が密閉装置内で扱うことを義務化しています。同じ感染検体を扱うのに抗原検査なら素人が素手で扱って反応させてもOK、ここに矛盾があります。
 PCRの手順は、検体0.1ccをチューブに入れ試薬を混ぜ蓋をして装置にセットするだけ、1時間後に自動的に結果が出ます。
 2日も研修すれば素人でもできるのに規制されているのです。抗原検査は半数を見落とす無意味な検査なのに保険診療で6000円で認可されています。ここを規制緩和すれば設備投資すら不要となり、実費で検査が出来るのです。

 市中病院で検査できることには5つの利点があります。
 まず第1、感染者を広範囲で容易に把握、追跡できるようになります。
 全て保健所任せでなく病院をネットワークでつなぎ、IT処理すれば保健所の労力は劇的に減ります。
 感染対策は緻密になり囲い込むことで感染終息に至る。ニューヨークが抑え込みに成功したのは適切に検査をし対応したからです。
 検査が医療崩壊を起こす? 医療に無知な人のとんでもないデマです。

 第2,陰性と確認できれば安心して誰もが社会生活を行うことができ、経済は回復します。
 1000人の患者のせいで東京1400万人の経済が止まるのは不安と恐怖と萎縮のせいです。
 若い人は重症化しないので病気が怖いのではない。感染したら他の人に迷惑を掛け非難される、2週間は監禁される、過去を調べ上げられる、仕事に行けない(感染していなくても症状が出ただけで自宅待機させられる)、下手をすると家族まで村八分になる(特に地方)、
 この恐怖が経済を停滞させるのです。
 千円で陰性確認できれば何も怖くない。安心して仕事に行けます。

 第3、医療崩壊は市中病院が受け入れることで簡単に解決
 新型インフルの際に桝添厚労大臣が日本中の病院に人工呼吸器を配布しました。
 それらは今も活躍し、市中病院は感染症対策を学習しました。
 今回はウイルス診断装置を全病院に配布する。そうすれば次に別の新たなウイルスが出ても、試薬さえ変えたらどの市中病院でも迅速に対応できるのです。
 役に立たないマスクを配るバカがいますが、診断機材を病院に配ることを、なぜ政府専門家は提案しないのか。

 私の病院は老人病院でコロナ収容病院ではありません。
 でもいつ外来にコロナ患者が来たり院内発生したりしても対応できるように、院内感染対策を徹底しています。
 これはどの病院も同じで人工呼吸器も日常的に使用している点でもコロナ専門病院と同じです。
 ないのはECMOだけ(ちなみにECMOにスタッフ6~10人とられるならレベル低すぎ、3次救急病院で私は看護師達と4名で稼働させていました)。
 簡単に診断できれば市中病院でも診療はできるのです。市中病院が受け入れたら、医療崩壊も病床不足も起きません。

 専門家や国立感染研は、コロナの法律を作る際に未曾有の病原菌なのに従来の病原体規制に無理矢理当てはめ、本当に必要な対策を取る道を閉ざしたのです。
 感染症法の四種病原体からはずし、何が大切かを考えて改正すれば済むことです。
 もちろん一般病院は嫌がるでしょう。でもAIDSの時もみんな診療を拒否しましたが今では誰も拒絶しません。
 AIDS治療薬ができたからでなく、どう対応すれば良いか分かったからです。

 第4、今のコロナ対応病院は多く高度先進医療病院です。風邪程度のコロナが院内に拡がれば癌の治療や高度な手術まで止まります。
 酸素程度(中等症)の大部分のコロナ患者を一般病院が引き受ければ、高度医療を提供する病院は重症疾患の治療に専念できるのです。

 第5、どこの病院でも診療される程度なら、今ほどの恐怖感を市民は抱きません。
 いつでも対応してもらえる、そういう安心感が拡がればコロナ感染症は市民生活の中で特別視されず、感染対策に気をつければ良いだけの病気になります。
 市民の安心、これを提供するのが病院の重要な役割だと私は考えています。

 要は、臨床を知らない専門家や教授達が、コロナ感染は感染専門家でないと扱えない、PCRは専門家でないとできない、と臨床医を蔑視し、自分達を特別な存在と見てもらいたいだけなのです。
 第一種感染症指定(エボラなど最も危険な病原体を扱う)神戸中央市民病院で36人もの院内感染を起こしながら対策に不備はなしと最終報告する一方、院内感染を完全に防いでいる中小病院は少なくありません。
 傲慢な専門家が日本を滅ぼす。

 結論です。
 市中病院に診療を開放し、どこでも検査できるよう支援する。
 治療や陰性証明ができれば、感染者の追跡は簡単になり囲い込める。
 ベッドが増えて医療崩壊は解決する。異常なコロナいじめは消える。感染が否定され安心して仕事や買物、旅行ができれば経済は回復します。これがアメです。

 同時にムチが必要です。

 コロナクラスターを出した店は食中毒のように営業停止にする。
 役所にお願いされたくらいではずさんな店は聞く耳を持たない。
 営業停止なら本気で対策するでしょう。
 市民には医学的根拠に基づいた教育を(マスクの本当の意味なども含め)徹底する。
 こういう行動は避ける、こうして守る、それで私はコロナなど容易にコントロールできると考えています。

 コロナよりよほど怖い病気を扱い続けてきた多くの臨床医にとって、コロナ対策は特別ではないのです。

 これらが私の提案するアメとムチです。

 
 さてテレビなどの無責任で間違った解説をいくつか指摘しておきます。


・コロナでは軽症者でも後遺症

 コロナ感染は身体より社会的精神的苦痛を強く与えます。ストレス後症候群PTSDはコロナ特有ではありません。ネットのフェイクニュースが問題になりますが、それ以上にマスコミの間違った報道等がストレスを生んでいます。
 一方致死的な間質性肺炎や多臓器不全から回復して呼吸不全などが残らないはずがない、これもどの病気でも同じ、コロナ特有ではありません。


 ・PCRの偽陽性(検査を増やしたら感染していないのに患者と間違われる人が増える)

 PCR反応の偽陽性率は今のプライマーなら理論上100億分の1以下、全国民を検査しても間違いは1件以下です。
 PCRより鋭敏な検査法はなく、そもそもPCR偽陽性=コロナに感染していない証明はできません。
 偽陽性と似たエラーの原因は次の3つです。
 患者と健康者のチューブを取り違えた、検査試薬を汚染した(米国CDC=感染疾病センターは感染拡大初期に検査を独占したのにこのミスで大失策しました)、ウイルス死骸(病気は治癒)もPCRは検出する。
 単純ミスがなければPCRで健康人にコロナのレッテルを貼ることはありません。PCR、偽陽性で検索すると、医療機関のホームページで「PCRの偽陽性率を仮に1%としたら1万人検査したら病気で無い人100人を感染者と判定してしまう」などと説明しているサイトがありますが、こんな病院は普段から病気の1割は誤診していることでしょう。
 

 ・空気感染

 クルーズ船で省エネのため外気導入せず循環換気し感染拡大したことから空気感染は明白でした。新宿シアターのクラスターも上演中換気扇を止めたことが失敗です。
 海外の専門家も漸く空気感染を認めましたが、誰も防止策を提言しないことが問題です。

 対策には、タダの換気でなく、風上と風下を見極め、新鮮な空気でよどんだウイルスを洗い流す。
 エアコンの吹き出し口、小さなサーキュレーターを置く、身の回りを見回して風を感じてください。
 屋外で感染する可能性は、隣の人の咳やくしゃみや大声を浴びなければゼロです。満員電車の東京で感染爆発していない、これをよく考えてください。
 感染経路不明者の大部分は、奥さんにこの時期飲み屋に行ったことを隠す心理から生まれるのです。
 ホストクラブで頻発し、キャバレーで少ないのも同じです。大阪のように対策店はステッカーを掲示する、対策せず営業停止にする(方向)が正解です。


 ・GOTOキャンペーン

 一部の官邸の判断ミスでキャンセル料を税金負担? あり得ません。
 公務員のボーナス減額などで埋め合わせてほしいものです。
 東京除外もナンセンス。旅行程度で感染拡大するならとっくに東京の満員電車で感染爆発しています。
 海水浴場や観光地で感染拡大するはずがない。都会でも観光地でも、数人集まって狭い場所で宴会などをするから拡がるのです。


 ・若い人はなぜ重症化しない?

 アジアの人口当たりコロナ死者数は欧米の100分の1(日本はアジアで最悪)。
 過去に通常型コロナに感染し獲得した免疫の記憶が、新型コロナで蘇る=交差免疫がアジアで有効に働いたためでしょう。
 若年者ではこの免疫記憶が強いので軽症で済むし、高齢者では免疫記憶が消えてしまっており重症化するだけの簡単な話です。


 ・ワクチン

 インフルエンザですらワクチン有効率は30%(タイプによっては0%)、ましてや弱毒ウイルスであるコロナでは免疫応答は弱くワクチンの効果はわずかでしょう。
 新型コロナの重症化はウイルスがどんどん増殖するからでなく、免疫が異常に反応し自己臓器を攻撃するからです(サイトカインストーム)。
 つまりワクチンでもコロナに対する免疫反応が起きるわけですから重症化しかねません(同じコロナ属のSARS,MERS や動物コロナのワクチンはこれでことごとく失敗した)。

 計算してみましょう。東京1400万人で有症状者1200人なので、1万人にワクチン接種して100%効いたとしても発病を1人抑えるだけです。
 一方東京ではPCR陽性1万人で潜在的感染はその10倍、つまり10万人いるとして重症=異常な免疫反応が20人ですから、感染=ワクチン接種1万人に2人重症化しうるのです。

 結論として、1万人に100%有効なワクチンを接種しても予防できるのは1人、重大な副作用は2人に懸念されます。こんな当たり前で論理的な検討がされていないことに危機感を私は覚えます。


 ・抗体

 従来型のコロナの抗体は数ヶ月で消える、以前からの常識です。
 大部分の人にとって無害なコロナですから免疫応答が弱いのも当然です。軽症で抗体ができない=弱毒ウイルスは免疫で排除する必要が無い=ずっとコロナウイルスが体内で生き続け拡散し続ける。
 こういうケースへの対策を練らなければならないのに無策です。また新型コロナには遺伝子のタイプから、S系統、L系統(武漢型)とG系統(欧米型)があり、L系統のコロナに感染してもG系統の中和抗体はできません。
 G系統もどんどん変異を繰り返しており、今いるウイルスに対するワクチンが抗原性の変化ですぐに効かなくなる可能性もあります。ワクチン過信はやめてほしいものです。
 

 ・数字のマジック

 新宿の感染者数を人口で割ると、住民240人に1人感染したことになります。
 イタリアの感染率が406人に1人だったことを考えると、イタリアより酷い状況なのです。繰り返しますが、コロナは病気なのだから病人の数(治療のために入院を要する人の数)が対策の基準のはずです。
 治療法が工夫されECMOなどを使っても死亡するのは1ヶ月後。
 ちなみにICU入室者の死亡率は欧米も日本も治療プロトコールが異なってもほぼ同じで、しかも最近になって死亡率は下がっています。

 死者数を基準に対策を練れば対応は1ヶ月以上遅れます。
 PCR陽性者数、陽性率など病気と無関係な指標だけを発表し、非常事態宣言を出さなくても良い数字ばかり選んで基準を作り直す政府のごまかしには呆れるばかりです。


以上、また状況が変わればコメントしたく存じます。


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【新型コロナと被災地】医師が感染防止策、提言【行政必見!】

 被災地での感染防止に提言

   某医師からの書簡 
 空気の流れいかに作るか
 感染可能性でクラス分け

 新型コロナウイルスの感染対策に提言をいただいた医師から、さらに被災地での感染対策について意見をいただいた。
 避難所生活はただでさえ精神的・肉体的苦痛を伴うだけに、必要十分な感染対策は極めて重要だ。

 今回の医師の提言で特に注目されるのは「空気の流れ」を強調している点だ。内閣府のガイドラインなどを見ると、パーテーションや換気については触れられているが、空気の流れに着目した手法は見られない。
 ただその中で御殿場市が最新機器を使い、体育館の内部の気流をシミュレーションする実験を実施。医師に近い考えを持っている例もある。

 この書簡は行政関係者には必見の内容といえる。

(以下、医師の書簡)

 追伸です。被災地での考え方をまとめてみました。

 コロナ渦の避難所が2重苦だとマスコミは煽りますが、意味があるのでしょうか。

 まず多くの被災地ですでに長らく(少なくとも潜伏期の2倍の期間)新規患者は発生していない、コロナウイルスがいない場所でのソーシャルディスタンスも三密も無意味です。

 東京のような行政が手も打たない、不特定多数と接触し続けうる環境ですら、夜の街クラスター以外には数十人しか発生しません。

 それでも対策は必要です。私なら、まず避難所の空気の流れを見ます。どの窓を開けたら、どちらから風が入り込むか、その地区では主に北風が多いか南風が多いか、といったことです。

 エアコンの吹き出し口や換気扇の位置関係もチェックです。

 その上で風を一方向に動かすために、サーキュレーターを配置します。空気のよどむ場所をなるべくなくします。

 感染要因の有無(可能性)は、入所時に本人へのアンケート調査で決定します。

 症状(咳、痰、熱、下痢)の有無、2週間以内の域外の不特定多数と接触する機会(同居家族の移動、仕事、旅行歴)でクラス分けするわけです。

 可能性の低い人を風上に、可能性のある人を風下に、スペースを割り振ります(ゾーニング)。症状のある人は当然、隔離します。

  家族間のパーティションや距離は、プライバシー保護に準ずれば良く、感染に特別な配慮は不要です。

 感染可能性が低いグループには、マスクも強制しません。逆に可能性がある人の食器、着替えなどはよく洗うかアルコールスプレーです。

 風呂には入れず、髪の毛も洗えないでしょうから、特にせめて手洗いは確実にします。

 でもむやみなアルコール消毒は、皮膚を覆っている常在細菌(善玉菌)を殺し、病原菌をはびこらせ他の肺炎などの原因につながりますから、やり過ぎは禁物です。

 高齢者は、歯磨き(口腔ケア)を毎食後に徹底します。正常粘膜は善玉菌がフィルムを作って守っていますが、プラークや歯石には雑菌が繁殖するからです。

 検温と症状の問診は、毎日行います。

  D-MAT を始め、ボランティアも全面的に受け入れます。

 その際に、どこから来たか、この2週間に感染リスクのある行動をしていなかったか、症状と発熱はもちろんチェックし、記録を残します。

 そしてどの部署で支援したか、後からコロナ陽性者が出たときに、トレースできることが大切です。

 新たな感冒症状の出現時には、早々にPCR・LAMPなどでチェックする、これも当然のことです。

 多分、多くの避難所で、同じような指針にもとづいて運用されているはずです。

  報道する人達は、無意味に大変だ、を繰り返さず、どういった緻密な運用がされているか(指導者がいるか)を丁寧に確認して、その工夫、智恵を報道すべきです。

 そういう事例を集めておけば、例えば福井県が大雨で被災した際に役に立つと思うのです。小浜病院のように、洪水被害甚大だった経験があるのに、浸水被害対策ができていないままの3次中核病院、などという問題点を具体的に詰めていくことも重要です。

 単なるコロナが怖い報道は止めてもらいたいものです。

【新型コロナ】医師が対策、詳細解説【常識を破る】

新型コロナ、これが本当の対策
  某医師が詳細解説 
ウイルスは雑菌に食われる!!!
息を吐けばウイルス漂泊!!!
空気の流れ重視がポイント

 全世界が新型コロナウイルスの感染におびえる中、当ブログで3回にわたり感染対策の問題点を指摘してきた医師が「決定版」といえる対策法を寄せてくれた。

 テレビ等で感染対策を開陳している専門家たちとは大きく違う知見が並ぶ。
 「ドアノブなどに付いたウイルスは雑菌に食われる」「実は息を吐いただけでウイルスは漂う」「ウイルスを持ち続ける人たちがいる」など、驚きの事実が披露されている。

 正確な知識を基にした対策を取らなければ、意味もなく国民生活を規制するのみだ。
 「迎合専門家」「臆病政治家」に任せていては、健康と社会生活の両立はおぼつかない。
 某医師は私たちに有効な感染対策を示すとともに、右往左往する政治にも提言している。


(以下、医師の書簡)

 コロナの続き、我々はどうすべきか、私見を述べさせていただきます。

 福井県ではPCR陽性者(感染者と混同してはいけません)がゼロなので、私なら全面解除(私の病院もとっくに面会制限を撤廃しています)です。東京などからの持ち込みから発生したクラスター潰しは従来の保健所業務(結核など)の得意分野なので、一般の方はほとんど心配する必要がありません。

 個人の対策は感染経路の遮断につきます。最も重要なことは、これは危ない、という状況(=空気のよどんだ不特定多数の集まる場所に10分以上留まること)は避ける。

 一方、「医学的に効果が証明されていない」マスクや無駄な消毒を強制しない、大声を出さない集会は禁止しない。

 洪水の救援ボランティアをコロナが怖いから断る、隣との距離が取れないから避難所に入る人数を制限する、なんてナンセンスです。九州の被災地でそもそも新たなPCR陽性者は出ていない。無数に不特定多数と接触する東京都は違うのです。

 ソーシャルディスタンスなどは、ウイルスのいないと想定される地域では無意味です。全国一律のルールは馬鹿げています。

(1) 飛沫感染

 会話(特に大声、5分以上)、咳、くしゃみにマスクが有効です。逆に無症状ならマスクは役に立たない(接触、空気感染を防ぐことはできない)。咳をする人とその人に接する人だけがマスクをすれば良い。

 黙って通勤、買い物をして感染するならどうせマスクでは防げません。政府・専門家は「医学的に根拠も乏しいのに、責任逃れに何でも安全・隔離。あるいはポピュリズム=大衆に迎合する政策ばかり」で、どのような状況では「感染せず安心して良いか」を提案しません。

(2) 接触感染

 手洗いは医学的にも根拠があり有効です。ただ、ウイルスが雑菌の多いドアノブや吊革、お金で生き伸びるか、私は非常に疑問です。

 ウイルス蛋白と核酸は、雑菌にとっては栄養ある美味しい食べ物です。プラスティックや金属面で1週間ウイルスは生存できるというのはあくまで「無菌」という条件です(実験室では雑菌が生えたらウイルスを培養できないので検証できない)。

 ですから、手が汚れたと思ったら手洗いをする(アルコール消毒か石鹸と流水。アルコールジェルは含有するグリセリンが雑菌繁殖の原因となるので洗い流す)。

(3) 空気感染

 専門家は過去の常識から口を濁し否定しますが、私が最も重要と考えるのは空中に漂うウイルス粒子を吸い込むことです。咳だけでなく息を吐くだけでウイルスは漂い始める。空気がよどめば濃度が濃くなる。これをマスクでは防ぐことができない。

 大切なのは、単なる換気でなく空気の流れる向きです。空気の入口と出口を作り、感染の可能性のある人の風上に立つ。私の病院の診察室や病室は常に医者・看護師から患者側に空気が流れるようにデザインしています。空気がよどむ部屋には滞在しない。

 私が指導した店舗では、エアコンの吹き出し口、出入口、レジの位置関係でシールドを設置、店主の背中側にサーキュレーターを置きわずか風が動けば良い。店員が感染したら客にうつす、だからスタッフが感染しないことを徹底します。

 どこに行っても風を意識します。バスに乗れば前から後ろに風がながれるので、前の席に座りわずか窓を開ける。飛行機は換気量が多いので感染の心配をしない。要はウイルスをばらまく人の出した息が同じ場所に漂って溜まり、それを吸い込むことがマズイのです。3密になる避難所なども、空気の流れを考えれば工夫できることは山ほどあると私は感じています。

(4) マスク

 サージカルマスクもN95マスクも 0.5μ粒子(飛沫は5μ、ウイルスは0.1μ)を95%以上捕捉する点で性能は同じです。規格の違いは、N95マスクは粉じん用、サージカルマスクは手術中の出血や患者の痰を浴びても通さない。目的が違うだけです。細かい言葉の定義を理解してデータを読む必要があります。

 新型コロナ患者に咳をさせて20cm 先で集められたウイルス量をみたら、マスクなしもサージカルマスクありも大して変わらなかったという研究結果があります。

 NHKなどの飛沫の視覚化実験はウイルスとは別物をみています。健康な一般人がマスクをしてウイルス感染を予防できたとする医学的根拠はゼロです。

 アベノマスクのような布マスクは、ウイルスのついた埃を吸い込む(良い不織布は埃が出ない)ので、痰を受け止める意味しかありません。日本人は昔からマスクをしている、アメリカ人はマスクをしない、コロナがアメリカで大流行した、だからマスクが有効だ。そんなデタラメな三段論法で世界中がマスクを推奨しているのは、私は馬鹿げていると感じています。

 マスクをする必要がある状況を見極める、これが大切だと思います。大声を出す人がいたら装着する、そのために普段から持っている、これが正解でしょう。私も病院で不必要な場面ではマスクをしません。

(5) ウイルス保菌者

 過去の常識では、ウイルス感染したら免疫ができ1,2週間でウイルスは消える。しかし過去の常識は非常識だと私は常に考えます。

 医学は何度も大きな間違いをしてきました。コロナの現状を見れば無症状でウイルスを飼い続けて放出している人がいるはずです。感染したのに抗体ができない(あるいは抗体価が低い)人がいるということは、ウイルスが弱毒でその人にとってはウイルスを殺す必要が無いから共存、絶えずウイルスを放出する。

 つまり、非常事態宣言で国民を潜伏期の2倍の期間(2週間)隔離しても、どこからか感染は拡がり始める、今後もずっと感染が終息することはないし、どこでも感染しうると考えるべきです。

 そうすると、コロナを風邪と同程度と考えざるを得なくなり、必然的にマスコミもニュースバリューがなくなって報道しなくなる、日常生活は元通りになる、良いか悪いかではなく、必然としてみんな麻痺してしまう、それが私の描く将来像です。

 少なくとも自然免疫を持っていると想定されるアジアでは、結核と同じ対応をすれば良い(保菌者、空気感染、隔離、検疫など)と考えています。

 AIDSが発見された頃、多くの病院はAIDS患者の診療を拒否しました。世界中の人はAIDSで死んでいく、そんな恐怖感を持ちました。でも今は誰も怖がりません。AIDSかもしれないから対策しておく、だけなのです。

(6) ワクチンと治療薬

 ワクチンや薬が出れば解決するという前提で話をする専門家(もどき)がいますが、前回までに述べてきたように、意味のあるワクチンは期待できません。インフルエンザですら有効率は30%, 酷い年にはほぼ 0%!のタイプすらあります。

 アビガンの治験が失敗するのは明白です。レムデシビルも厚労省は、効果がないと証明された重症者だけを適応としています。それ以外の薬は日本では治験すら行われていません。

 抗体もすぐ消える(免疫がなくなる)人が多いと考えるべきです。抗体について、新型コロナ流行以前の血液にも新型コロナと交差抗体があることが証明されたり個人的に医学的な興味深い知見はありますが、生活には直接関係がないので、ここではこれ以上は述べないことにします。

(7) 死亡者数

 ワクチンも治療薬もあるインフルエンザ、交通事故、自殺者、いずれも年間1万人弱。それに比べコロナの日本の死者数は千人に満たない。かといってタダの風邪だとトランプやボルソナロ(ブラジル)のように現実から目を背けるとひどいことになる。

 医療は当たり前ですが、ゼロか1か、ではありません。全国の学校を患者の出ていない地域でも一斉に休校、感染は沈静化しつつあるのに日本中を非常事態宣言、こんな馬鹿げた政策も(後出しジャンケンと考えず)キチンと検証すべきです。

 日本の人口当たりの死者数はアジア最悪、これも厳粛に反省すべきです。1兆円あればどれだけの交通事故を減らすことができるか。人の金(税金)を勝手に使うことに慣れた人々は、バランス感覚が欠落しています。

 100億円のマスク予算を病院や保健所の施設拡充に当てたら、人気取りのためにコロナに対応した医療者にお金を配るより、コロナ診療の報酬を3倍に値上げするより、よほど医療崩壊など簡単に対応できたはずなのに。これを止めなかった専門家会議に私は憤りしか感じません。

 これも「おえらい相談役、名誉職」としか彼らは自分たちを位置づけられなかった、あるいは視野が狭く全体像が見えていないのにスタンドプレーで暴走したからです。

(8) 政府のごまかし

 解散させられた専門家会議。責任も権限もない部署などそもそも無意味です。だから彼らの発言はいつも責任逃れ、安全第一。前向きで現実的な言動につながらない。東京で感染者数が非常事態宣言時と同じくらい増えても、「お願い」しかしない。減るはずがありませんね。

 それどころか、安倍政権の最も悪い切り札「臭い物に蓋、うやむやにする」を未だに国民の何割かが支持する、そんな国はコロナと別の所で滅びます。

 突然の一斉休校や非常事態宣言、マスク配布に意味がない、という議論が専門家会議で当然あったはずです。官邸主導で「民衆に迎合するためだけのスピード感をもった決断」が失敗していることを「うやむやにする」ため、政策の間違いを指摘したはずの議事録を開示できない(本来、即日公開できない内容であるはずがない)、時期が来たら開示する(民衆が忘れた頃にこっそり、あるいはうやむやに消し去る)。言語道断です。

 マスコミも誰も知らない未知のウイルスへの対策を「後出しジャンケン」で責めるのは紳士らしくない、かのごとく。いや、官邸から情報をもらえなくなったり目を付けられたりしたら、生きていけない(警察から出入り禁止と言われたら困るから警察を責めない、と同じ)といわんばかりに、黙認する(あるいは気づいてすらいない?)のもどうかと思います。失敗は失敗だったと認める男気のある人は誰もいない。

 人を批判したり不愉快にさせると空気を読めないと訳もなく炎上し潰される、そんな言論の自由のない日本、コロナに掛かれば石を投げられ地域から出て行けとののしられる、人権すら守られない日本では、それも難しいのでしょうか。

(9) 大阪モデル

 識者が裏で支えて、スポークスマン兼責任者の吉村知事が政策を実行する。誰もが感じるとおり、これがあるべき姿でしょう。政策が間違っていたら、メンツなど気にせず修正したら良いだけ。

(10) 考慮して欲しいこと

a. 前代未聞の新型コロナ感染症を、従来の感染症法に当てはめて規制することが間違っています。実情に合った感染症法を新設すべきです。これだけコロナの特性が分かったのだから。

b. クラスターが発生すれば、食中毒のようにその店を強制閉鎖する条例(+最低限の休業補償)を作る。感染対策をまじめにするモーチベーションとインセンティブは、日本人の自主的な自宅待機で緊急事態宣言前に感染を終息させた経緯から有効です。

 地域、職種、環境を考慮せず、何でも一斉休業、休校するから経済が破綻するのは誰が考えても明白です。ほとんどの制限は撤廃できるはずです。これほど間違った政策すら責めない日本人の寛容さは、本当に国民を守る強い意志のある人物になら従ってくれることを意味します。

 集団発生した店を短期間営業停止にすらできない政治。次の感染を防ぐためと、感染した人を非難することは別の次元の問題です。無意味にクラスターの出ていないパチンコ店を針のむしろにした「医学的根拠のない政策」ではダメです。

c. いい加減に、PCR陽性者数=感染者数と誤解する報道は止めて欲しい。そもそも病気なのですから、入院すべき病状の人がどれだけ出たか、それだけが方針決定の最も重要な指標のはずです。
 無症状のホストクラブ店員の数を数えても意味がない。PCR陽性数を判断の基準にすることは止めて欲しい。ちなみにウイルスの臨床として、ホストクラブでクラスターが次々と出るのに、キャバクラでは出ない、こういう現象をひとつひとつ解析すれば、統計をどう見るか、どう対策すべきか自ずと明らかです。私が見る限りテレビでは誰も解説しません。重要なことは、生のデータからその背後に隠れた原理を紐解くことです。

d. トップに理系を置いて欲しい。トランプ=商売人、ボルソナロ=軍人、ジョンソン=文学者、プーチン=KGB、でなく、メルケル=理学者(理知的な人)にお願いしたいものです。医者で立場の強い人は、社会的常識が乏しいから止めた方が良いかも。ちなみに、コロナに感染したボルソナロは軽症で回復したら、「言ったとおり風邪程度だ、重症になるような奴は淘汰されたら良い」と鬼の首を取ったように、もっとひどい政策をとるでしょうね。

e. 権限と責任のある部署に、情報収集、指示系統を一本化すべきです。医療レベルを下げる多くの電子カルテ、医療情報が病院間で未だに共有されず、疾病予防、入出国管理、預貯金や税金の管理、無意味なマイナンバー、何ひとつ一元化されない。だから何の対策も取れないのです。台湾や韓国がSARS, MERS で痛い目に遭い対策を練り良い例を示してくれているのに、これだけの経済的被害が出て日本は何も変わらない。プライバシーや権力、警察が個人情報を濫用しないように、それぞれのデータにアクセスできる権限を誰にいつまで与えるか、これを公にして厳密に守れば(官邸に忖度して誤魔化さないように監視する機構も含めて)、はるかに効率の良い社会ができるはずです。

 日本の政治屋、テレビ討論の無能さにあきれ果てて(医学部の教授連中の非常識さは昔から)長々と書いてしまいました。参考になれば幸いです。